こんにちは。
副院長の岡田震一です。
今回は、糖尿病と重症低血糖というテーマでお話しします。
ある臨床試験で、従来から行われていた標準療法群と、血糖値をより厳格にコントロールする強化療法群との治療効果を比較しました。
強化療法群では、体重が平均3.5kg増加して、10kg以上増加した方が27.8%もいました。
さらに、強化療法群では重症低血糖を起こした方が16.2%もいました。
しかも、強化療法群と標準療法群では、心筋梗塞や脳卒中などの発症率に差がみられなかっただけでなく、強化療法群は標準療法群よりも死亡率が有意に高いという結果になりました。
このことから、適切な血糖管理が重要であり、重度の低血糖を起こすとかえって健康を害してしまう、といえるでしょう。
当クリニックでは、食事・運動支援を中心とした薬に頼りすぎない治療を行うことで、重症低血糖を避けながら血糖値を管理するよう心がけています。
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