top of page
  • OMC

血糖は下げれば下げるほど良いのか

こんにちは。

院長の岡田奏二です。


今回は、血糖は下げれば下げるほど良いのか、というテーマでお話しします。

実は、血糖値を過度に下げすぎると死亡率が増加する、という研究報告があります。


英国の研究により、血糖の厳格なコントロールが腎障害や網膜障害などの細小血管障害を抑制することがわかっています。

しかし、心筋梗塞の抑制に有効であるかどうかは証明されていません。


そこで、より厳格な血糖コントロールによる心筋梗塞の抑制効果について、大規模な研究が行われました。

その結果は意外なもので、血糖を厳格にコントロールした人のほうが、そうでない人よりも死亡率が上がったのです。


なぜかというと、合併症が進行した人は自律神経障害があるため、無自覚性の低血糖が起こりやすく、突然死や死亡リスクが高くなったことが考えられます。

過度に血糖値を下げすぎると、低血糖を多発して死亡リスクが上がるため、適切な血糖コントロールが重要だといえるでしょう。


専門治療を外来で受けられる当クリニックは、患者さんに合った適切な治療を行うことで、低血糖を避けつつ良好な血糖コントロールができる治療を目指しています。

最新記事

こんにちは。 副院長の岡田震一です。 今回は、糖尿病とうつ病、というテーマでお話しします。 ある研究で、糖尿病とうつ病を併発すると死亡リスクが増加する、という結果が報告されています。 両疾患のないグループの死亡率を1倍としたところ、 うつ病単独グループ1.76倍、糖尿病単独グループで1.71倍に対し、 糖尿病+うつ病グループでは3.11倍と大幅に増加しました。 また、両疾患のないグループの心血管疾

こんにちは。 副院長の岡田震一です。 今回は、糖尿病と診断、というテーマでお話しします。 人工透析への移行を余儀なくされる糖尿病腎症をはじめ、様々な合併症を併発し、生活の質の低下や寿命の短縮をもたらす糖尿病。 しかし、早期に発見し合理的な治療を継続していく限り、これらの危機を回避できます。 血縁者に糖尿病がおられたり、体重増加に最近気づかれたり、検診で要精密検査と言われた方は、糖尿病診断のための検

こんにちは。 院長の岡田奏二です。 今回は、糖尿病と腎症、というテーマでお話しします。 糖尿病患者にみられる最多の合併症は「腎症」です。 腎症から末期腎不全となり、透析療法を導入される患者数は年々増加しています。 また、腎症の進展とともに心血管疾患も増加しています。 これらに対処するには、血糖・血圧・脂質の管理の目標達成が必須です。 近年、これらの目標値を定めた集約的治療がなされはじめ、大血管症(

bottom of page